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2014年4月18日 (金)

「感情のレベルとか情緒のレベルで考えている人も社会にはいっぱいいる、そっちがメインなんじゃないか、と」

以前のブログ(1月21日)で、橋下徹・大阪市長の次の言葉を紹介した。(感情」 

「民主主義は感情統治」

人びとの感情を操ることによって政治を動かす。

それに近い指摘を先日、読んだ。青山学院大学教授の大石泰彦さんは、安倍政権のメディア対策について、次のように指摘している。毎日新聞夕刊(4月10日)より。

「キーワードは『エモーショナル』。親しみやすさを強調し、大衆をコントロールしようとしている」

安倍政権の支持率が相変わらず、50%を超えていることを考えると、そのエモーショナル・コントロール、すなわち感情統治は成功しているとも言えるのではないか。言い換えれば、政治によるマインド・コントロールである。

こうした政治家によるエモーショナル・コントロールが効果を発する背景には、次のようなことがあるのかもしれない。社会学者の開沼博さん雑誌『SIGHT』(2014年SPRING号)より。

「要は『自分はものを考えている』っていう自覚を持っている人は論理で考えていくけども、感情のレベルとか情緒のレベルで考えている人も社会にはいっぱいいる、そっちがメインなんじゃないか、と」 (P72)

そうなのだろう。今は、論理で考えるより、感情や情緒で考える人の方が社会の主体になっている。悲しいことに、これが現実なのである。

だからこそ、曖昧な輪郭の言葉や、ポエムのような言葉が流通している。2013年11月21日のブログ 2014年1月16日のブログ

また、こちらも以前のブログ(1月22日)でも紹介したが、精神科医の名越康文さんの次の指摘にも通じる。MBSラジオ『辺境ラジオ』(2014年12月29日放送)より。

「ちゃんと自分の頭で理解したいと思うんだけど、今のところ『理解したい』というのが、『感情的に理解することが正しい』となってしまっている。自分でも感情的に判断しているのか、ちゃんと落ち着いて判断しているのかの区別がつかない人が一番多い」

結局、今の世の中、「感情」や「情緒」で回っていたり、動いたりしているのである。

やれやれ。

結局、こうした社会では、いったい誰が得をしてるのだろうか。そして、こうした社会は、どこへ向かっていくのだろうか。

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