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2014年7月 2日 (水)

「すぐ『子供のために』と言い出す人には気をつけたほうがいい。その言葉の陰には、必ず歪んだ権力志向や支配欲のようなものが見え隠れしている。そうやって戦争は始まったのだ」

集団的自衛権の行使。きのう、安倍政権は、これを認めるため憲法解釈を変える閣議決定をした。

午後6時からの記者会見で、安倍総理は次のように語った。

「『集団的自衛権が現行憲法のもとで認められるのか』といった抽象的、観念的な議論ではない。国民の命と平和な暮らしを守るため、現行憲法のもとで何をなすべきかという議論だ」

今回も安倍総理が口にした「国民の命と平和な暮らしを守るため」という言葉。これまでも、よく使っているフレーズである。

例えば、5月15日の記者会見のときは、次のような言い方をした。

「私たちはこの船に乗っている、もしかしたら子供たちを、お母さんや多くの日本人を助けることはできないのです。守ることもできない。その能力があるのに、それで本当にいいのかということを私は問うているわけであります」

安倍総理のこれらの言葉と、ある漫画家の言葉が重なる。

それは、ちばてつやさんの言葉。最近、読んだ著書『ちばてつやが語る「ちばてつや」』で、ちばさんは、東京都が進めるポルノ規制について次のように書いている。

 
「そうした法規制を求める人間の論法が必ず『あなたの子供を守るために』というフレーズから始まることだ。すぐ『子供のために』と言い出す人には気をつけたほうがいい。その言葉の陰には、必ず歪んだ権力志向や支配欲のようなものが見え隠れしている。そうやって戦争は始まったのだ。一部の人間の過剰な権力志向に乗せられると、人間はいとも簡単に危ういほうに舵を切ってしまう」 (P232)

ちばさん自身、満州で、かの戦争を実際に体験しているだけに、この指摘は説得力を持つ。

また茂木健一郎さんは、自身のツイッター(7月2日)で次のように書いていた。

「政治家が、『平和』とか『幸福』だとか、そういうポエム的言葉を連発する時は、内容の空疎さを隠そうとしているときだと思ってきくのが、賢明です」

きのうの会見も、佐藤優さんが言うところの「ポエムの朗読会」ということか。(5月16日のブログ)(1月16日のブログ

しかし、日本は、どこへ行こうとしているのか。これから僕にできることは何か。いろいろ考えなければならいことだらけだ。

さっき読んだ今日の毎日新聞(7月2日)に載っていた印象的な言葉も。作家の半藤一利さんが第2次世界大戦当時の日独伊同盟と重ねて指摘しているもの。

「抑止力を強めれば、同時にリスクも高まる。これは本当に危険なのだ」

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